大勝税理士事務所 BLOG

所得税の延納

2026-03-09 16:14:02
2026-03-13 20:29:35
目次

こんにちは。高円寺の税理士「大勝税理士事務所」です。

確定申告の時期、利益が出たうれしさとともに、予想以上の税額に所得税率を急に意識し、「税金を払うと資金繰りが…」ということないでしょうか。

所得税には「延納(えんのう)」という、制度があります。


1. 所得税の「延納」とは

所得税の延納とは、3月15日までに納付すべき税額の半分以上を納めることで、残りの金額の納付期限を約2ヶ月間(5月31日まで)延長できる制度です。

*今年の場合は、3月16日(月)までに半分以上を納付、残りの金額は6月1日(月)まで延長)

全額ではありません。しかし非常に助かる仕組みです。

利用するための条件

延納を利用するために特別な審査や書類は必要ありません。確定申告書にある「延納の届出」欄に必要事項を記入するだけでOKです。

  • 条件: 期限(通常3月15日)までに、確定申告した税額の50%超を納付すること。

  • 延長期限: その年の5月31日まで。


2. 延納のメリット・デメリット

タダで期限を延ばせるわけではありません。

メリット

  • キャッシュフローの安定: 一時的な大きな出費を抑え、手元の現金を残せる。

  • 手続きが簡単: 申告書に書くだけで完了し、担保も不要。

デメリット

  • 「利子税」が発生する: 借金と同じで、遅らせた分だけ利息(利子税)がかかります。

  • 2回目の期限を忘れる: 5月末の期限を忘れると、高い「延滞税」がかかるリスクがあります。


3. 気になる「利子税」の計算

延納期間中にかかる利子税は、以下の計算式で決まります。

利子税=延納する税額×利子税の割合/365×延納日数

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/tins/n04_5.pdf

※利子税の割合は年ごとに変動します(「特例基準割合」に基づきます)。銀行の融資よりは低いことが多いですが、0ではないので注意が必要です。令和7年分は0.9%です。そして算出した利子税の額が1,000円未満の場合は利子税はかからないため、少額でしたら利子税は課されないことになります。


4. 手続きの流れ

  1. 確定申告書に記入: 申告書の「延納の届出」欄に、3月15日までに支払う額と、延納する額を記入します。

  2. 1回目の納付: 3月15日までに、税額の50%以上を納めます。

  3. 2回目の納付: 5月31日までに、残りの金額と利子税を納めます。


最後に:計画的に!

所得税の延納は、事業の運転資金を確保したい個人事業主の方にとって、非常に有効な手段です。

しかし、この前にできることもあります。

例えば、年の途中で大きな利益が出ると見込んだ場合、およその税額がどのくらいかシミュレーションをしておくことです。そして納付方法やキャッシュフローの状況も把握しておくと直前で慌てることは回避できます!

その上で延納するというのも手です。いずれにおいても、「5月末には必ずお金を用意できる」という見通しがあることが前提です。5月31日を過ぎてしまうと、利子税よりも高い延滞税が発生しますので、納付する日をカレンダーに設定しておきましょう。

大勝税理士事務所:https://eo-acounting.jp/ 

お問い合わせ:info.okatsu@eo-tax.jp

この記事を書いた人

大勝税理士事務所

東京都杉並区・高円寺の税理士「大勝税理士事務所」のブログです。 「https://eo-acounting.jp/」 確定申告、会計・税務業務全般、自計化の導入支援、事業承継のコンサルティング、相続や生前対策の税務等のサービスを提供させていただいております。 お困りの事があれば遠慮無くご相談ください。